アメリカで生活していて不安になることの一つとして老後のことが挙げられます。
アメリカには日本の国民年金に似たソーシャルセキュリティという制度です。
満額受給開始年齢は、67歳(以前は65歳から)です。
しかし、ソーシャルセキュリティだけでは、老後の生活は不十分です。
実は、この制度は一般家庭をモデルに、リタイアした後にかかる生活費の約40%カバーできるように作られています。
つまり、残りの60%は自分で何とかする必要があります。
自分で残りの60%を何とかする方法として、401K、IRA、Innuityの3つがあります。
401Kは会社と従業員が積み立てる年金制度
従業員が勤めている会社と積み立てる個人年金制度です。
給料の一部を受け取らずに、401Kの口座に預けて受け取るのを将来に遅らすことができるというものです。
このメリットは課税を遅らせることができることです。
本来であれば、給料のGrossに対して税金がかかりますが、401Kに預けた給料の一部に対しては、受け取った時には課税されません。
しかも、引き出すまでは、株式投資などで運用し、その運用益にかかるはずの税金もかかりません。
ただし、59歳と半年から引き出しが可能になります。
それまでに引き出す場合は、所得税と10%のペナルティが課せられます。
2023年の401Kプランの拠出額の上限は22,500ドルです。
50歳以上になると、追加でさらに7,500ドル拠出できます。
401Kの運営は、証券会社などに委託されており、その会社の投資信託で運用されることが多いです。
※もし、会社を辞めた場合は、口座は一定額の残高があれば維持できますが、新たに拠出することができません。
転職先の401KやIRA口座に資金を移動させることができます。
この場合、資金を引き出すわけではないので、課税は繰り延べされたままです。
IRAは個人年金プラン
IRA (Individual Retirement Account)は個人年金プランで、拠出金と運用益が非課税、または課税の延期ができるメリットがあります。
ただし、59歳半前に引き出すと10%のペナルティが課せられます。
Traditional IRAとRoth IRAの2種類が代表的です。
Traditional IRA
Traditional IRAは、拠出額を今の所得から控除することができます。
つまり、拠出額は、Grossの給料から引かれるので現在の節税効果があります。
年間で拠出できる最大は6,000ドルになります。
50歳以上の場合は、7,000ドルです。
引き出す際に、その時の税率で課税されます。
72歳になると、強制的に最低額を引き出さなければならないです。
Roth IRA
Roth IRAは、Grossの給料から税金などを引いた後のNetの給料から拠出します。
現在の節税効果はないですが、Roth IRAから引き出す際に税金はかからないです。
Roth IRAで運用して得た利益に関しても税金はかかりません。
59歳半前に引き出すことができますが、利回り部分は、ペナルティーが課せられます。
Roth IRAの口座を開設できるのは、収入の上限があります。
また、拠出額も収入によって異なります。
単身であれば125,000ドル以下の収入であれば、年間最大6,000ドル拠出ができます。
夫婦ジョイントの場合は、198,000ドル以下の収入で、最大6,000ドル拠出ができます。
Annuityは個人年金保険
Annuityは、個人年金保険です。
つまり保険の商品です。
保険料を保険会社が運用し、リタイアした時に毎月、または毎年一定の金額が支払われます。
死ぬまでお金が受け取り続けられるものです。
受取り時期は2種類
Immediate AnnuityとDeferred Annuity
Immediate Annuity:
Annuityにお金を入金すると、すぐに受け取りが始まります。
Deferred Annuity:
一定期間、Annuityの中でお金を運用して増やしてから受け取りが始まります。
Deferred Annuityの種類(3種類)
Fixed Annuity:
利回りが固定されたAnnuityです。予め決められた支給額を受け取ります。
Variable Annuity:
保険料を自身で選んだ投資先で運用し、その結果によって支給額が決まります。
Index Annuity:
インデックス株式に連動したAnnuityです。株式市場が下がった場合でも元本とそれまでに得た利息は守られます。
受け取り方
5年、10年、20年と一定期間、年金を受け取ることができます。
もし、期間内に亡くなった場合は、Beneficiaryが残りの期間受け取ることができます。
また、生存している限り、一生涯受け取ることができます。
最後に、一定期間の保証付で生涯受け取るものもあります。
例えば、10年の保証付きの場合は、10年間の間に亡くなった場合、Beneficiaryが残りの期間を受け取り、もし、10年を超えて亡くならなかった場合は、亡くなるまで生涯受け取ることができます。
まとめ
アメリカでの老後に備えて今からできることがいくつかります。
ご自身の状況や、老後のスタイルを考えて、どういった準備が必要かを考えることが重要です。
最近ではLiving Benefitが付いた生命保険を利用して老後に備える方が増えています。
生命保険に関するご相談やお問い合わせは下記フォームからお気軽にご連絡ください。
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