年々大学に行くための費用が上がっています。
アメリカ合衆国の大学入学のための標準テストの運営を行っている非営利団体であるThe College Boardの発表によると2022年ー2023年の大学にかかる費用は以下となります。
- 州内の4年制大学に進学した場合:23,250ドル
- 州外の4年制大学に進学する場合:40,550ドル
- 私立大学の場合:53,430ドル
【参照】The College Board “Trends in College Pricing”
https://research.collegeboard.org/trends/college-pricing
年間でかかるこれだけの費用をあらかじめ準備する必要があります。
今回、ご案内するのは529プランです。
アメリカ政府が設立した将来の高等教育費のための「学資積み立て」を行う公的な貯蓄制度です。
529プランは、受益者の教育費に使用するように設計された、税制上有利な普通預金口座です。
529のお金は、大学の費用だけではなく、幼稚園から高校までの授業料、さらには学生ローンの返済など、幅広い教育費に使用できます。
税制上のメリット
529プランで貯蓄することには税制上のメリットがあります。
お金が口座に残っている限り、所得税は発生しません。
また、認可されている教育費を支払うためにお金を引き出す場合、その引き出しに対して連邦所得税がかからない場合があり、多くの場合、州税もかかりません。
誰が開設できる?
529のプランの口座を開設するのに所得制限はありません。
アカウントを開設するには、18歳以上の米国居住者であり、米国の郵送先住所と法定住所、およびソーシャルセキュリティナンバーまたは納税者番号を持っている必要があります。
誰が受益者(Beneficiary)になれる?
ソーシャルセキュリティナンバーまたは納税者番号を持っていれば、誰でも、年齢を問わず、受益者になることができます。
血縁関係が無くても問題ないです。
受取人は、アカウントを設定したのと同じ人でも問題ないです。
また、名義人が学資を使用しない場合、他の家族(弟や妹)に名義変更することも可能です。
529プランからお金を引き出す方法
529プランの口座からのお金を引き出しことは、理由を問わずいつでも行うことができます。
ただし、そのお金が認可された教育費に使用されない場合、引き出した収入に対して連邦所得税が課せられる可能性があります。
また、10%の連邦ペナルティ税、場合によっては州税または地方税も追加されます。
10%のペナルティには例外があります。
たとえば、受益者が奨学金を受け取ったり、米陸軍士官学校に通ったりした場合です。
収益については、連邦所得税と州税および地方税の対象となります。
529プランの注意点
529プランの注意点は、アメリカには大学資金のための連邦政府の助成金制度(FAFSA)の申請時に援助が必要な費用を算出する際のEFC(その家庭が1年間に負担できる学費の上限額)に計上されてしまうことです。
つまり、529があることで政府の助成金の金額が減ってしまいます。
贈与税の除外制限(Lifetime gift-tax exclusion limit )に該当する可能性があるので、年間に15,000ドル以上積み立てたるのは避ける必要があります。
また、上記でも書きましたが認定された教育費に使用されない場合、引き出した収入に対して連邦所得税が課せられる可能性があります。
また、10%の連邦ペナルティ税、場合によっては州税または地方税も追加されます。
まとめ
子供の大学進学の準備として529プランの口座開設も選択肢の一つです。
メリットとデメリットをしっかり把握して選択することが重要です。
最近では、529の代わりに生命保険を利用した学資の積み立てを行う人も増えてきました。
生命保険に関するご相談やお問い合わせは下記フォームからお気軽にご連絡ください。
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